『彼のお気に入り』

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当店で扱い始めた当初から「DjangoAtour」を気に入ってくれた彼。
「デイリーに載ってたあのブランド... いいねっす。なんて読むのっす?」
「ジャンゴ・アテゥールっていうんだけど、ふつう読めないよね?」おれは にこにこしながら答えた。おれにとってすごく嬉しい瞬間だ。この頃はお客さんとよくこんなやりとりをした...。
この時はじめてDjangoを知った彼も、その後は「ジャンゴの...」って顔を合わすたんびに口にしていたような...。まるで魔法にかかったみたいに。

Djangoの織りネームの文字色がシルバーに変わったのを気づいた方はどれだけいるのだろう?おれはPiraconiaさんから事前に連絡をもらったのだが、確かそのとき「わかりました。もともとかっこいいから文字色が変わっても全然オッケーです。渋くていいですね。みんなそこまで見てるかなぁ?」って答えたと思う。Djangoファンが少しずつ増えてきた頃だったとはいえ、まだまだそこを気にする方がいるとはまったく想像していなかったからだ。ほんと、金文字もよかったけどシルバーも渋くていいなぁ...くらいの感じだった。

ある時、彼が「ジャンゴのタグ、前の方がいいよねっす?」って突然切り出した。
ん?ジャンゴのタグ?前の???...おれは断片がつながらず、すぐにイメージ出来なかった。
「ん?なに...?ジャンゴのタグ...前のって...なんだっけ?」って彼に聞き返した。
「ジャンゴのタグ、色変わったべっす。」と彼。
「ジャンゴのタグ、色変わった???」すぐには思い出せない鈍臭いおれ。
ちょっとして、「あぁ〜〜〜。」ジャンゴの織りネームの文字色が金色から銀色に変わったことを思い出した。
「んだが?シルバーも渋くてかっこいぐねぇ?」
「いやいや、金色のほうがぜんぜんかっこいいべっす。」まったく譲る気配のない彼。
「ジャンゴのタグ、金色に戻さね〜のがな?」
「どうだべね...」と答えながら、にんまりしてしまうような...そんな嬉しさを感じる自分がいた。
そこまで好きなんだ...

そんな彼の思いが素直に嬉しかった。
そう、彼の言葉だったから。彼のまっすぐな言葉に今までどれだけ勇気づけられ、ほっとしたことか...。


   店にて
   1/22. 2008 記